修学旅行の夜に。~不確定性原理~・前編


「よし! 告白するぞ!」
 俺は、夕食の時に気勢をあげた。
「滝沢さんにか? 何を今更」
 すると、周囲の友人数名に集中砲火を浴びる。
 滝沢要美(たきざわかなみ)。
 彼女は幼馴染みで……それこそ幼稚園からずっと一緒だったが。
 物心ついた時にはもう好きで。
 もう何度となく告白したはずなのだが……
 この俺、黒田拘太(くろだこうた)は未だに恋人の関係にはなれていない。
「てか、むしろ……すでに脈無し?」
「うるせぇ! 今度こそ……ぜったいモノにしちゃる!」
「まあ、これ、最後の……修学旅行だからね」
「うっ……」
 そう、ウチの学校では、3年生の二学期の最後に修学旅行が行われる。
 あとは大学受験なり就職なりして卒業。
 運良く進路が一緒にならない限り……ここで告白しなければ、
 もう離ればなれになる、可能性が高いのだ。
「拘太さあ……これでもう何度目だよ?」
 友人の深山洋司(みやまようじ)が言う。
 こいつには……クラスに倉持糸子(くらもちいとこ)ってカノジョがいて、
 ことある毎に自慢されるのが、俺の悩みの一つだった。
「まあ、見てる限り3桁はくだらないな。入学以来毎日してる感じだったし」
 信治が合わせる。
 こいつ、加藤信治(かとうのぶはる)は……俺にだけ打ち明けてくれたんだが、
 今日、要美と同室にいる佐伯律子(さえきりつこ)と、内緒でつき合ってるらしい。

「だから、夜這いして……告るんだよぉっ!」
「な、なんだってっ!?」
 流石に思い切った計画に、周囲の人間に緊張が走る。
「そうすれば、ヤれるか、殺られるか……二択だろ?」
「それはそうだけど……勇者過ぎるだろ、それ」
「もしもの時は……骨は拾ってくれ」
「そうならないことを……祈ってやるよ」
「てか、もしもの時じゃないと成功しないレベルだろ、それ」
「くそ……彼女がいるからって、余裕見せやがって……」
 友人達には、彼女がいる。
 だから……俺も是が非でも彼女を作りたかったのだ。

 友人達の生暖かい声援を受け、俺は……就寝前に、女子の部屋に忍び込みに行く。
 女子は一部屋8人、クラスには24人いるから、3部屋に別れる格好になる。
 あらかじめ、要美がいる部屋は確認してあるから、そこを目指す。
 今日は女子は入浴が就寝の直前だった。
 だから、その隙に……押し入れに隠れる、というのが算段だった。
「……計画通り」
 入浴中に布団の準備を済ませ、丁度仲居さんが目を離した隙……
 そのわずかな時間の合間に、部屋に忍び込む。
 予想通り、鍵は掛かっていなくて。
 でも、数分もすれば、女子が戻ってくるはずだ。
「さて……どこに隠れるかだよな?」
 押し入れのふすまを開けて、思案する。
 手荷物の近くは、気配がバレる可能性がある。
 着替えは済ませてるから、バッグの後ろならバレにくい可能性が高いが、ちょっとリスキーだ。
「……ん?」
 押し入れの上の段に、予備の布団が残っている。
 その中に隠れれば、見つかる可能性は低いだろう。
 俺はそう判断して、布団を一旦どけて、その中にうずくまり……
 少しだけ隙間を残してふすまを閉めると、上から布団を被った。

「……誰か、来たか?」
 少し耳を澄ますと……女子の話し声が聞こえてくる。
 布団越し、押し入れのふすま越しではっきりしないが、
 どうも要美ではない様だった。
「ねえ、知ってる? 修学旅行の噂」
「噂って……アレ?」
「そうそう。夜の先生の見回りの時に……」
(見回り?)
 俺は、その情報に耳をそばだてる。
 要美にあれこれしようとしている俺にとって、
 先生の見回りは死活問題だった。
「うん、それそれ。今回の見回りって……須藤先生でしょ?」
「だよね? 今日が最終日で……今までなかったし」
「だったら……やっぱり、する? アレ」
(アレ?)
 須藤先生は、先生の中でもやたら女子に人気の先生だった。
 すでに奥さん持ちなのに、告白する女生徒が絶たないという。
(てことは……告白でもするのか、あいつら?)
 しかし、彼女たちがしゃべり出した情報は、そんな俺の予想の、遙か上を行く内容だった。
「お尻……布団から出しておくと、エッチ、してくれるってアレでしょ?」
(……え?)
「そうそう。掛け布団を上半身にしっかり掛けて」
「でも、こっそり見たくない?」
「ダメじゃない? お互いバレたらダメって事で、完全に顔を隠さないと、無視されるって言うよ?」
「だけど、先生来ればいいけど……来なかったら、すごく間抜けな絵面だよね。お尻だけ出してるなんて」
「そもそも、他の先生来ちゃったら切なすぎだけど」
「でも、須藤先生にしてもらうなんて……最後のチャンスだよ?」
「……」
(ほ、ほ……本気か?あいつら……?)

 尻を出して、一方的に、須藤先生に犯してもらう。
 でも、本人が来る保証もない。
 なのに。
「やってみよっか?」
「ちょっと……ドキドキするよね?」
(……)
 本当に須藤先生が来るなら、確かに要美に告白してる場合じゃないかも知れない。
 だけど、横で、先生を誘惑する女生徒がいるから、尻すごみをしないといけないなんて……
(どうすれば良いんだ、いったい……)
 そんなことを悩んでいると、他の女子の気配がしてきた。
 俺は……警戒して、一旦布団の奥に潜り込んだ。
 女子たちはめいめいに喋っている。
 俺の場所からは……それぞれの言葉を確認することは出来なかった。

 やがて部屋が静かになり。
(そろそろ、消灯かな……)
 確か、男子の方が先に消灯するはずだった。
 だから、まだ騒ぎがないって事は……俺のことは、友人達がうまくごまかしてくれたんだろう。
(さて……)
 布団から、少し顔を出し、気配を探る。
 外は暗く、しんと静まりかえり、話し声は全くしない。
(なんか……不思議だな……)
 先生が消灯に来て、確認するって言っても、
 立ち去った後、少しは雑談するヤツがいる気がするんだけど。
(まさか、俺が隠れてるのがバレてる……とかじゃないよな?)
 ふすまの所に、息を潜めて待ち伏せ……なんて予想をして、身震いをしながら。
 慎重に、慎重に、ふすまの隙間を広げていく。

 押し入れの中が真っ暗だったせいで、部屋の真っ暗闇にも、直ぐに目が慣れた。
 そして、見たモノは……
(う、うわ……!?)
 目の前に、うつぶせに……尻を高く上げてる女生徒の姿が見えた。
(ま、真正面かよ!?)
 考えてみれば、確かに……俺の近くで雑談していたんだから、
 直ぐ近くの生徒の可能性は高かった。
 彼女は、背中辺りまで掛け布団をしっかり被り、
 尻を尺取り虫のように高く突き上げていた。
 そのパンツがボーダーであることは確認できたけど、
 誰かは全く分からない。
(だけど、本当にやるとは……)
 じゃあ、もう一人……いるのだろうか?
 俺は、慎重に、慎重に、ふすまをぎりぎり部屋が見渡せるように開いて……

























 その光景を見て、本当に、心底、驚いた。
























「え?なに……これ……!?」
 そこには、尺取り虫のような。
 彼女たちの言葉を借りれば、それこそ『すごく間抜けな絵面』が。
 お尻を突き上げた女子生徒が、8人。
 みんな顔を掛け布団で隠し、
 何も言わず、
 ただ、ただ、そこに……存在していた。
 水玉、たぶん黒、白、ボーダー、
 色とりどりのパンツが、仄かな月明かりを浴びて。
 ただ、ただ、……おそらく、先生に犯されることを待ちわびて。
(って事は……!?)
 そして、次の瞬間、俺は。
 この、突き出された尻が8人……
 要するに部屋の全員であることを認識して。
 当然、どれかは分からないけど、
 自分の幼馴染み……要美の尻が含まれていることに気づき、
 強烈な衝撃を受けた。

(ど、どういう事だよ、要美……)
 俺は、彼女に何度となく告白した。
 でも、最近もらう答えはほとんどが……
 『どうせ、肉体目当てなんでしょ? 下心丸出しの人とはつきあえません』
 って物だった。
(下心って……お前こそ、妻子持ちの先生誘惑して……なんだって言うんだよ!)
 胸が苦しい。辛い。
 俺は、いったい何でここまでして……
 するとその時、廊下の方から物音がして。
(……!!)
 俺は、この場をぶちこわしにしたかったけど、
 でも、どれが要美かも分からず……
(……)
 反射的に、押し入れに身を隠してしまった。

 カチャ。
(……)
 廊下の逆光を浴びて、大人の男が入ってくる。
 でも、それは、輪郭から……須藤先生だと予想が付いた。
 先生は、その異常な光景を見て、一瞥して、
 それでも驚く様子もなく、
 静かにドアを閉めた。
(……噂……本当に……!?)
 そして、部屋に入り、一番近くのお尻に手を伸ばすと、
 その白いパンツをズリ下ろした。
(……!!)
 丁度、こちら側に尻が向いていて、
 その割れ目が……くらくてぼんやりとだけど、目に入る。
 おとなしめの……少し申し訳程度に生えそろった、暗がりの中に……
 そこはおそらく微かに濡れていて……微かな光源を反射して、きらりと光った。
(……まさか……要美じゃ……ないよな……)
 俺は祈る気持ちで。
 それが要美じゃない可能性にすがって。
 その尻を見守る。
 先生は、その尻を掴み、
 いつの間にか取りだした、先生自身の、堅く屹立したそれを、
 その場所に宛がう。
「んっ……ああっ……」
 ぐぐもった声が、布団の中心辺りからして。
 それを確認したのか、先生は……
 一気に、肉棒を『彼女』に差し込んだ。

「あっ、んんっ……せん、せぇっ……!!」
 彼女は初めてなのだろうか?それとも慣れているのだろうか?
 痛み、を感じさせる悲鳴もなく、でもそれを確証できるだけの気配もつかめず。
(要美なら……たぶん、初めてだから……違う、きっと違う……っ……)
 そう祈りながら、ただ、ただ、その営みを見守る。
 先生は、まるで当たり前のように、まるで機械のように、腰を使う。
 ずん、ずん……
 強く打ち付ける腰は、女子の体にはやや堪(こた)える衝撃を与えて、
 小さめの、でも丸いお尻が、震えながら、衝撃を体全身で耐(た)えるのが分かった。
(……)
 行為が始まってすぐ、
 俺は……その被害者?が要美かどうかなんて気にする余裕もなくなってしまった。
 生々しい行為。
 黒々強い物が、二人の腰の前後とともに現れ消え、
 粘っこい音を立てながら。
「はぁっ、ああっ……」
 布団の中で、ぐぐもった喘ぎ声を生成する。
 その強烈な画像に、思考することも忘れ……
 ふと、股間にこすれる感触がして、
 ……それが自分の亀頭が勃起でこすれる感触だと気づき、
 それと同時に、その刺激だけであふれてしまいそうで、
 腰が引けて、
 それでも、その場面から視線をそらすことが出来ない。

「うっ、んっ……ああっ……!!」
 やがて、先生が小さな嗚咽を漏らし、
 体を小さく戦慄かせると、
 彼女の体深く、二回、三回……と突き入れるのが分かった。
 そして、ぬらり……と肉棒を引き抜くと、
 てらり、と光るゴムを装着した、
 先生の、女生徒には凶悪な大きさに思えるそれが目に入った。
「あ、ああっ……」
 細い声を残し、女生徒は、健気に突き上げていたお尻を横たえる。
 ひくり、ひくり……と痙攣する割れ目は、
 かすかに粟立つ汚れを残しながら。
 まるで、満足したかのように、その尻は動かなくなった。
(……)
 その割れ目を見つめたまま、目をそらすことが出来ずにいるまま、
 俺は戦慄した。
 強烈な性行為の印象と、
 そして……これからいったいどうなってしまうのか。
 周囲には、じっと待ち続けるお尻が、まだ7つもあった。

 しかし、俺は……その時。
 流石に先生はそのまま帰るんじゃないか、と期待していた。
 男は一回射精すれば、回復するまで時間が掛かるから……
 この人数を全部こなすのは、時間が掛かりすぎて無理だ、と思っていたのだ。
 だから……
(なん、だ、と……)
 その引き抜いたペニスが、硬さを失わず、
 ゴムを引き抜くと、それをゴミ箱に捨て、また新しいゴムを装着した時には……
 改めて、本当に戦慄した。
(まさか……まさか、本当に……全員……ヤル、のか……!?)
 胸が苦しくなり、股間がぐぐぐ……と堅くなるのを感じる。
 今なら、今解放されたら……要美だろうと、他のクラスメイトだろうと、
 見境無く、遮二無二、犯し倒せる自信がある。……童貞だけど。
 でも、ここにいる全員を、犯し倒して、全員に射精する事なんて、出来るだろうか?

 そんな心配をよそに、先生は、隣の女生徒の尻を掴む。
 そのお尻には、色は分かりにくいけど……たぶん、黒か、濃いめの赤いパンツ。
 それをそっと下ろし。
「あっ……お願い、優しく……して……」
(……)
 パンツと裏腹に、細い声が聞こえてきた。
 先生の掴む尻は……見るからに緊張で震え……
(処女……だよな……)
 誰が見ても、どう見ても、未経験だと分かるくらい。
 それは、もしかして……要美かも?と思わされつつ、
(でも、声は……違うよな……?)
 と、やや自信のない根拠で、胸を無理矢理なで下ろす。
 その声は、布団越しではっきりしない物の……
 おそらくは要美の物じゃなくて。
(……)
 でも、先生は……その声を聞いたのか無視したのか、
 パンツを下ろすと、ぐっと、一気に貫く。
「……っ!!」
 必死に口を押さえて、悲鳴を堪えるのが、布団越しにも分かる。
 だけど、脚の硬直は隠しようが無くて、
 強引な抽送に、心細くゆれながら、痛みに筋肉がこわばってるのが痛いほどよく分かった。
「んっ……はぁ、んっ……」
 籠もった声が漏れ聞こえ、先生は……おそらく強い締め付けを受けているのだろう。
 慣れてるはずなのにぎこちない腰使いで、彼女を追い詰めていく。
 彼女は必死に脚を突っ張り……痛みをこらえながら、
 しかし、尻を持ち上げられ、前後に動かされると、抵抗するすべもなく。
 いや……次第に。
 尻の赤みが増し……太ももが桜いろに色づき、
 彼女の体温が……おそらく感情が、高まっていくのが見て取れた。
(感じて……るのか……?)
 ぞっとする。
 あんな痛そうにしていたのに、高まってしまうなんて……どんな快楽だろう?
 自分は、ペニスの皮が裂けて……でも快感でペニスを扱き続けるなんて出来るだろうか?
(……そんなに、したい……のか……?)
 あるいは、それだけ……須藤のピストンがいいのだろうか?
 あんなに単純に突き入れてるだけに見えるのに。
 それとも、それだけ須藤のことを……
「ぐっ、んっ……んむっ……!!」
 やがて、体が硬直し、彼女の中に深く精がはき出される。
 先生が尻からどくと、俺の闇に慣れた目には……
 色こそ分からないものの、おそらく赤い……黒く写る汚れと、少し泡だった液体が見えた。

 先生は、それでも躊躇無く、赤く汚れたゴムを捨て、
 新しいゴムを装着した。
 次の一人は、俺の目の前にいた……最初に目に入った女生徒。
 パンツはボーダーで、脚はまるで要美のようにすらっとしている。
(……)
 たぶん、彼女は……最初に雑談していた片方だと思う。
 だけど、どうだろう?
 全員、尻を出している状態で、果たして……
 本当に俺の見当を付けていた位置が正しい保証はあるのだろうか?
 この中で、ボーダーのパンツを穿いてるのは彼女だけ。
 でも、ボーダーを穿きそうな生徒なんて、要美しか思いつかない。
 そう思うのには……ちょっとした理由があって。
 昔、要美の着替えを間違えて覗いたことがあったのだ。
 『見るな! 殺すっ!!』
 その時穿いていた、薄い青緑のボーダー柄のパンツが目に焼き付いて離れない。
 もちろん、それから数日……いや、今でもたまに『お世話』になっているけど。
 もちろん、要美がそのパンツしか持っていないというのはおかしな話だけど。
 でも、どうしても……目の前のそれと、記憶のそれが、同一の下半身である確信をぬぐい去ることが出来ない。
 そんな葛藤をよそに、先生はそのボーダーのパンツを下ろし、
 やはり濡れている……おそらく、嬌声を漏れ聞いて、濡らせてしまったのだろう……
 そこを、指でなぜて。
「……んっ……」
 微かなあえぎを確認して、ペニスを……それは、まだ硬さを保っていた……ずぶり、と差し入れた。

 やはり……無理にでも、割って入って止めるべきだっただろうか?
 俺は、めまいを覚えると同時に、黒い感情が胸に迫り、はき出しそうな感触を覚えた。
 好きな人、かも知れない人が、目の前であられもなく犯されている。
 それをなすすべ無く、ただ、いやむしろ興奮して見つめている……
 それは、どうしようもなくいたたまれない気持ちだった。
 何をしているのか。
 止めなくていいのか。
 しかし……もう手遅れで。
 いや、尻を出して待ち構えてる時点で、とっくの昔に手遅れで。
 でも、なら……俺はどうするべきだったのか。
 尻を見た時点で、ここから逃げ去るべきだったのか。
 ぐるぐる出ない答えが巡り、
 それでも、目の前の行為は止まることなく、ただ、ただ、卑猥な音を奏でたてる。
「んはっ、あんっ……んっ……」
 布団に押しつけて、ぼんやりした嬌声だけど……
 彼女はやけにあえぎを多く漏らした。
 もしかして……先生が、それだけ激しく犯しているのだろうか?
(射精疲れ? それとも……気に入ってる生徒だった……?)
 先生も、顔を隠している以上、誰が誰だか分かることはないだろう。
 だけど、もしかすると……お目当ての生徒くらいは、下半身の特徴でも見当を付けているかも知れないし、
 あるいは、単にお尻が気に入ったのかもしれない。
 パン、パン、パン……
 隣の部屋に聞こえないか心配になるくらい、打ち付ける音が響き、
 くちゃ、くちゃ……
 接合部から、あられもない音が聞こえる。
(……)
 きっと、まだ……順番が来ない女生徒も、この音を聞きながら……
 自分が犯されてる情景を想像して、濡らせているのだろう。
 自分自身、それで興奮して、我慢汁でパンツがぐちゃぐちゃになっているし、
 それでいて自分は何も出来ずにいて、
 クラスの女子達が、自分の大好きな幼馴染みが犯されるのを、興奮したまま、
 指をくわえて見守ることしかできない現状に、ただただ、胸が焼き焦げる感覚を堪えるしかできない。
「はぁ……んはぁっ……!!」
 その生徒は、セックス慣れしていたのだろうか……?
 先生のピストンに応え、腰を振り、途中……何度か、脚を痙攣させながら。
 最後は、先生の深い突きをもらいながら、ひときわ高い嬌声を、必死にかみ殺していた。
 びくびく震える尻を、先生はつかみ、容赦なく前後する。
「もう……らめ……おねがい……」
 かすかな、女生徒の懇願が聞こえてくる。
 それは、もう……終わって欲しい、と言いたいのか。
 それとも、もっと……追い詰めて欲しいと言いたかったのか。
 それに答えるように……興奮して、先生はひたすら突き立てる。
「あっ、あっ……ああっ……あんっ……!!」
 布団越しでも、もうはっきり聞こえるくらいの嬌声。
 だけど、甘ったるく、追い詰められて張り詰めたその声のトーンは、
 幼なじみに……要美のそれなのか、俺でも判じられない。
「うっ……ぐううっ……いくぞ……」
 先生がかすかにつぶやき、ずん、と突き入れると同時に、
 女生徒の脚がふるる、と激しく痙攣した。
 その脚がしおれるのを待ち、もうひと突き。
 ……それを四、五回繰り返して。
「……ふぅ……」
 先生は、やはりペニスを引き抜き、
 女生徒の尻は、泡だったそこをひくひくさせながら……満足げに横たわった。
(……)
 俺は、無残に愛液でぐちゃぐちゃに荒れた割れ目を、
 そして、茂みの地帯を見つめていた。
 『ねー、ぷーるごっこしよー』
 『おー』
 小さいときは、要美の家にあったビニールプールで一緒に水浴びした物だった。
 まだ、幼稚園の頃だったから、水着もろくに着けずに。
 当然、そんなころに毛なんて生えてるわけもなく。
(……)
 そんな情景が、ふと、目の前の……あられもなく事後をさらしているそこに重なる。
 彼女は、要美だったのだろうか?
 とても、想像が重ならないけど……
 でも、もう……彼女を、いや……女性と全員を信じられなくなった俺には、
 それが、もう……何人も男性経験があるかのような反応を見せた彼女の尻が、
 要美の物だと断言されたら、否定できないような、もやもやした感覚に、囚われてしまっていた。

(……)
 先生は、やや疲れた様な仕草でゴムを外し……
 その精液だまりに溜まった白い液の量が少ないのを見て、
 ようやくこの狂演が終わるのかと思った。
 しかし……先生は、ゴムを付ける前に、次の女生徒の所へ行き……
 ぱしーんっ!!
「きゃうっ!?!?」
 その尻を……可愛い柄のパンツを穿いたままの尻を思い切りはたいた。
(……え?)
 先生は……何を始めたのだろう?
 というか、尻を出してる女生徒は……逃げ出したりしないのだろうか?
 ぱしーん! ぱしーんっ!!
 二、三回叩いただろうか?
 だけど、その女生徒は……その尻を高く掲げたまま。
 まるで、叩かれるのが気持ちいい……とでも言うように。
(……ま、まさか……)
 目眩がする。
 ここにいる女生徒は、みんな……そんな性癖の持ち主なのだろうか?
 しかし、その異常な行為のせいで興奮したのか……
 先生は、いつの間にか、股間が元気に回復していた。
 ゴムを付け、その可愛い柄のパンツを脱がせ、
 やや、小柄に見えるその尻を、一気に貫いた。
「んあんっ!! はぁ……先、生……」
 小さく……でも、ややロリっぽい声が聞こえて、
 流石にこれは要美じゃないだろう、とほっとする。
 もう、今となっては……それも意味を成さない安堵だと分かっているのに。
 先生は、それでもおざなりにすることなく、丁寧に……その女生徒の尻を犯す。
「あんっω んっ……はぁ、んっ……気持ち、いい……」
 尻をはたかれても……あれだけ丁寧に相手して貰えれば……気に入るのかも知れない。
 何となく不条理な愛の営みに、納得させられ掛けてる自分に、
 我に返って嫌と言うほど鬱な気持ちになる。
 ぱしーん!!
 激しい音が何度か鳴り響き……
 冷静になってみると、先生はかなり軽く、派手に音を立てるように彼女の尻をぶっていたようだった。
 でも、その音が興奮するのか、刺激がたまらないのか、
 彼女は打たれるたびに脚をめいっぱい痙攣させ、
 それが強く締まるらしく、打ちながら、先生もたまらず顎をあげる。

「いいぞ、いいぞ……っ! うくっ……!!」
 彼女の尻にも深く突き入れて射精をすると、
 ゴムを替え、次の生徒へ行く。
 少し足の長い……おそらく背の高い生徒。
 要美より、少し背が高いだろうか?
 でも、気のせいかも知れない。
 おそらくベージュの、やや地味なパンツを脱がせ、尻を、更に高く持ち上げる。
(あっ……)
 上半身を隠してた布団がずれ落ち、胸元辺りまで露わになる。
 しかし、先生は冷静に……包み込むように布団を掛け、隙間を丁寧に塞ぐ。
 その股間を、少し……音を立てて舐めて。
「ああっ……は、恥ずか、しい……」
 甘ったるい、鼻に掛かった声が聞こえた。
 震える脚を、尻を持ち上げたままで……少し眺めて。
 その吐息がかかるのか、あるいは羞恥に震えてるのか。
 彼女の綺麗にそろった……でも少し眺めの陰毛が靡くのが見える。
 それに満足したのか。
 先生は立て膝気味の格好で、ずぶりと挿入する。
「はぁ、ああっ……んっ……やぁっ……」
 少し大柄な女生徒と、先生のストロークを大きく取ったピストンは……
 もう5人目にもかかわらず、俺の股間を、更に刺激した。
(何人……犯す気なんだよ……)
 言うまでもない、須藤先生は……全員犯す気で来ていたのだ。
 黒々しいペニスが長いストライドで出入りするのが分かる。
 彼女の膣口が、離さないと言わんばかりにまくれ……それでも、ずんずんと突き込まれる。
「はぁっω んっ……あんっあんっ……ω」
 布団がめくれ、やや声が大きく漏れる。
 でも、顔の方まで露出しそうになると、先生は丁寧に布団を直しながら。
 彼女の背中は、快楽に反り曲がっていき……
 尻を高く、高く突き上げた。
 彼女はもともと下付きなのだろう。
 先生は、やや自分の腰を持ち上げて、覆い被さるようにして……
 上から激しく突き入れる。
 まるで彼女を押しつぶすように。
 逃がさないと言うかのように。
 背中を押さえ込み、ぐっと突き込んで……
「あんっ! ああっ……あふっ、んはっ……ω」
 ぴくぴく……と脚が痙攣し、
 彼女はペニスの射精の蠕動を、膣奥深くで感じているのが……見るからに分かった。

 残るは3人。
 それでも、彼女たちは……寒くないのだろうか、と心配になるくらい。
 パンツだけで、そのお尻を高く掲げたまま。
 先生も、もう6人目だというのに……
 ペースを替えず、ゴムを付け替えると、パンツを脱がす。
 イチゴ柄のちょっとかわいいパンツをおろすと、
 割れ目に指をあてがう。
「ああっ……先生ぇ……」
 頼りない声が、どことなく……まだ、経験してない感じを思わせる。
 それを配慮したのか、先生はゆっくりと指を使う。
 尻が震え、緊張が和らぎ……
 ゆっくりと、ペニスをその場所にあてがう。
「あっ……んっ、はぁっ……」
 体がぎこちなくこわばり、それでも……
 ずん、と貫くと……
「ああっ……先生……大好き……ω」
 きっと、痛みをこらえながら……けなげな声が聞こえてくる。
(ぐっ……くそっ……!!)
 その声に、不条理さを感じられずにはいられない。
 なぜ須藤なんだ?
 なぜみんな先生目当てなんだ!?
 なぜ須藤が全員犯してしまうんだ?
 一人くらい、せめて要美くらい……
 そう思いながら、それは……やっぱり無駄な考えだと悟らされる。
 須藤がどうする、じゃないのだ。
 女生徒が、この部屋の女子が全員……
 須藤に尻をさらしていることが、すでに負けなのだ。
 先生は、その声に応えるように、ゆっくり……腰を使う。
 ふるっ、ふるる……と震える尻は痛みに耐えてるのか、
 歓喜に興奮しているのか、
 それとも……女性の喜びに目覚めているのか。
「あんっ、んっ……ああ……熱いの、奥が……んっ……」
 奥深くを突かれ、切羽詰まった声が漏れると……
 間もなく、先生は痙攣し、彼女にも、深くを突き上げながら、射精した。

(……はぁぁ……)
 もう、残りは二人だった。
 黒いティーバックの生徒と、水玉のパンツ。
 今更、要美がどんなパンツを穿いていたっておかしくないと思うけど……
 でも、やっぱり……さっきのボーダーのが彼女だったのではないだろうか。
 だからもう、望みなんてほとんど無いけど、
 それでも、全員犯されてしまえば、100%要美が奪われることは確定な訳で。
 先生はその一人……ティーバックの生徒に手を掛ける。
 パンツのひもを横によけ……
「んっ……あはっ……」
 そのまま……挿入する。
 彼女は慣れてるのだろうか、あるいは……パンツがそう見せているのか。
 なまめかしい腰の動きで、先生の抽送を受ける。
 先生が突き入れるたびに、尻を前に、後ろに……
 回すように、くねらすように動いて。
 少し先生が前傾になったように見えて。
 でも、その分……激しいピストンの音が……
 パツン! パンッ!!と、俺のところまで聞こえてくる。
「ぐぅっ……うううっ……!!」
 尻をたたきながら、さらに激しく……
 すると、先生は……尻を撫でながら、
 ぐっと掴むように。
「きゃんっ!? あ、だめ、そこ……」
 ひく、ひく……と尻がうごめき、赤く染まる。
(あ……まさか……!?)
 先生の親指は尻に埋まっていて……
 もしかすると、尻穴に埋めたのだろうか?
 女生徒は、尻を動かす事も出来ずに、ただくねらせながらもだえるばかりだった。
「くっ……締まるな、やっぱ……」
 先生は、その女生徒の反応に満足すると、
 遮二無二、尻にがんがんとストライドして。
「あんっ! あ……あああっ……!!」
 布団越しに、ひときわ高い嬌声が響き……
 ふるる、と二人の体が揺れ、
 女生徒の尻は……がっくりとうなだれるように、ゆっくりと……ずるりとくずおれた。
 さすがに、先生のペニスは……疲れたように、
 それでも、まだかろうじて天を仰ぎ、
 精液だまりをふくらませていた。

(続く)
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