絶倫少年(仮)・2


不意に、その前兆は訪れた。
「あ、わ、わ……ちょっとタンマ」
「え……お預けするの、ひどいひどいっ!」
ユリアは、それを……今まさに挿入するところだった肉棒のお預けと勘違いして非難の声を上げる。
しかし、ヒューイはその声に構っていられない。
もう、3度失敗し、ひどい被害に遭ったのだ。
今度はもう失敗しない。
柄になく、ユリアをお嬢様だっこし――もっとも、二人とも素っ裸だったが――
駆け込んだ先は……トイレ。
そう、ヒューイはユリアの腰の振りつきをようやく見抜くコツを見いだし、
小水をベッドにばらまかれる前に駆け込んだのだ。
バタン。
トイレに入り、ユリアを座らせようとする。
しかし、ユリアは……便座に四つん這いに乗り、ヒューイに向かって尻を振ってみせる。
「もう、トイレでしたいなんて……ヒューイって変態さん♪」
「……ユリア……」
少し、小水はこぼれ始めていたが、
そこまで挑発されてはヒューイも我慢し辛かった。
その、愛液を零す膣口を指で軽くマッサージして、
亀頭をあてがう。
「あっ、ん……なんか、ゾクゾクしちゃう」
歓喜に背筋がくっと弓なりに反り、
そして、その期待に応え亀頭を埋没させるとさらにカーブを切る。
「んあっ、はぁっ……いやらしいよ、ここ」
「うん、だからしたくなかったのに……」
くちゃっ、ぐちゅっ……ぱんっ、じゅぐっ……
トイレの狭い室内に、その硬質の壁に卑猥な音が反響する。
決してにおいや景色はいい環境ではなかったけれど。
でも、いつもと少し違う姿勢で……否が応でも興奮が高まってしまう。

「あふっ……あああっ! 来てっ、たくさん……出してっ、ヒューイの気持ちいいチンポ汁っ!!」
「あぐっ……うああああっ!!!」
どくっ!!
いつの間にか……ユリアは、どこで覚えたのか思いつきなのか、
卑猥な言葉でヒューイの射精をねだるようになり、
その声につられて、ヒューイもまた声を上げて、快楽に任せて射精するようになった。
「(いけないのに……こんなこと……)」
ヒューイはまだ、ライラのことを忘れたわけではない。
だけど、もうヒューイから離れられなくなってしまったユリアを放っておくことも出来ずに。
構っているうちに……どうしてもこうなってしまうのだ。
ずっ、ちゅっ……
肉棒を引き抜くと、まだ暖かな精液がこぼれ……
ちょろっ、ちょろろろっ……しゃーーーーぁぁっ!!
忘れた頃に、小水が便器に向けて流れ始めた。
そう、もう……ユリアは、自分で用を足すことも出来なくなっていたのだ。

「はぁ、疲れた……」
トイレで、一戦交えた後、小用を済ませてから、
ユリアはようやく疲れて眠りについた。
「ベッドに、連れて行かなくちゃ……」
トイレから連れ出し、寝室に向かおうとした頃。
コンコン。
玄関のドアがノックされる。
「えっ……こんな時間に、客?」
不審に思ったが……出なければならない。
寝室が遠いので、トイレに近い居間に引きずり込む。
「んっ、むにゃ……」
起きないユリアをそのままに。
ヒューイは玄関に出た。

「どなたですか……あっ」
時間外に訪問する、美しい少女。
それだけで、ヒューイは拍子抜けしてしまう。
「ごめんなさい。こんな時間に……ちょっと怪しい男に追われてしまって」
この時間に女性が一人歩きしては、不思議なことではないだろう。
「よろしければ……少しの間、かくまっていただけませんか?」
「うっ……」
家の中には裸のままのユリアがいる。
いつ目を覚まして、欲情するか解らないのだ。
それに……ヒューイ自身、もう女はこりごり、と思っていなくもなかった。
が……彼女の瞳を見つめていると、
そんな自分の都合で断るのは罪なことに思えてきてしまう。
「す、少しだけですよ? 帰るときは、僕が送りますから」
「もしかして……送り狼?」
「えっ……」
そう言ってほほえむ彼女の表情に……少し妖艶なものが覗いた気がした。

「(ほんと……可愛い子ね)」
まだ、経験したかどうかも怪しいあどけなさを残した少年。
本当に彼が……彼氏のいる女をたぶらかせ、狂わせたのだろうか?
こうして、自分があがっただけで、ひどくおびえて落ち着きの無くなる……
「(ん? 違う……かな?)」
経験豊富な彼女は、ヒューイを観察して、その推理が違うことを予感していた。
彼の落ち着きのなさは……どうも、何かを隠すような態度に見える。
「(もしかして、私を襲いたい衝動を隠してたり……まさかね)」
どこからと無く感じるかすかな獣臭。
彼が普通のいたいけな少年、でないことは何となく解ってきた。
「お茶……どうぞ。たいしたもの、出せませんけど」
「いいえ、お構いなく……」
お茶をすすりながら、ヒューイを観察する。
今までの男なら、胸の谷間なり太ももをちらつかせるだけで簡単に襲ってくれたものだが。
どうも、この男、覇気がない。
「(無理もないかな)」
彼女はそれを外見通り、と勘違いして受け取ってしまう。
でも、どうにかしてきっかけを作らなければならない。
ティーカップをテーブルに置く振りをして、
胸の谷間を……ヒューイに見えるようにちらと。
「あ、あの……お名前は? 僕はヒューイって言います」
「え、ああ……私はファナ。よろしくね、ヒューイ」
苦笑いしながら……ヒューイが顔を赤らめるのを、
そして少し前屈みになるのを見逃さなかった。
「ねぇ、ヒューイって……」
軽く、ヒューイの手を取る。
「え、あ……」
少し後ずさるヒューイに、ずいと迫る。
「(あ、わたし……)」
思ったより、積極的になってる、と感じる。
今まで、落としてきた男は簡単だから……そのせいだろうか?
なんか構いたくなってしまう。
この男の反応を見てみたい。
まだ、成長しきっていない、経験不足の……それでいて女を寝取ったという男の反応を。

「やっぱり……ヒューイも、私を襲いたいって思ったりしますか?」
彼の胸に、肩を入れるようにして、上目遣いに聞いてみる。
もう、好きにしてくれと言わんばかりだけど、ヒューイはのけぞったままだ。
「そ、それは……そんな無警戒じゃ、襲いたくはなりますよ?」
「じゃあ、襲わないの?」
「……ごめんなさい。そういうのは……痛い目、見てきたので」
ここまでして、こんな臆病な男に、寝取りなんて芸当が出来たのだろうか?
いや、してしまったからこそ、警戒しているのか。
「私に、特定の彼がいないとしても……?」
「そういう問題じゃないです。その……」
「なぁに?」
いつの間にか、年下の男の子の相談を聞くお姉さんになってしまっている。
「女の人と、するのって怖いんです」
ぞくっとした。
ファナは思った。
襲いたい……この子は、私から襲ってあげたい。
私が、彼を破滅させてしまうなら……せめて、自分がこの上ない快楽を味わわせてあげたい。
心から……そう思った。

「女の子は、怖く……無いのよ?」
ヒューイを軽く押し倒し、上に被さるようにする。
「う、うん……」
この期に及んで、彼は横……家の奥の方をちらり、と確認する。
「(余裕なのか、切羽詰まってるのか、よくわからない子ね)」
その反応に、少しかちんと来て、彼女は少し攻撃の手を早める。
手をすすす、とズボンに下ろし、
すでに硬くなっているそれを解放する。
「ふぅん……可愛い」
「ううっ、やめて……っ」
そのちんちんに手を触れる。
「(あれ……?)」
すこし、精液の残りを感じる。
オナニーしたのだろうか?
それとも、女の子と一戦?
でも、構わずに、それを口に含む。
「んむっ、ちゅむっ……」
「うわっ、やめてください。ファナさん……今なら」
「今なら?」
「今なら、まだ間に合いますからっ!」
「ふぅん……むぐ、ちゅっ……ぷふぅっ、もう、手遅れだから」
ファナには、ヒューイの言葉の真意はわからない。
だから、快楽に顎があがりだした亀頭に舌を絡みつける。
「出ちゃうでしょ? むぐっ、ちゅっ……ほら、気持ちよく、出してあげる」
「うあっ、だめ、本当に……あああああっ!!」
どくんっ!!
その赤い、ペニスからファナの喉奥に精液が放たれる。
「んくっ……ごくっ、ごくっ、んぐ……こくっ……
 んぐっ、んっ……んんっ……
 んくっ、んっ……ちゅろ……っ、んくっ……んっ……
 ふぅ……結構出たわね。それなのに……」
それでも、ヒューイの陰茎は空を仰いだままだった。
出し足りないのだろうか?
口に残った精液を舌で集めて、残さずそれらを嚥下し……
自分の興奮が高まるのを感じた。
「ああっ、ぐっ……ううっ……」
射精に、嗚咽しながら脱力するヒューイに……
「(ごめんね、これから……これ以上ない快楽を味わわせてあげる)」
ファナは服を脱ぎ……生まれたままの姿になって。
「それじゃ、入れて……上げる」
ヒューイにキスして、
これから壊してしまうであろう、彼の上にまたがった。

まだ、軽く触れるだけでひくひく震える、初々しい反応を示すヒューイのそれは、
それでいて、彼女を楽しませていた。
「(お口と指でこんなに悦ぶなんて、入れたら……どうなるんだろう?)」
もだえ狂わんばかりに悦ぶのだろうか?
それとも、耐えきれずに苦悶の表情を浮かべるのだろうか?
想像するだけで、彼女の花心がじゅんと潤い、
熱を帯びて締まるような感触を覚える。
それは、決して悪魔とのそれでは味わえない愉しみ。
「(あ……私、おこがましいこと考えてる)」
主人である悪魔以外の男と愉しむことは彼女としては失礼な事なのだが、
しかし、それを命令したのは他ならぬ彼自身なのだから、
ここは許しを得られたこと、と自身に言い聞かせる。
彼女は気づかない。
それが……自分の心にやましい予感があったからだと言うことに。
そして、今はまだ、ヒューイに対する罪悪感はあれど、
悪魔に対するそれは無く、自分の中に迎え入れる。
ちゅくっ……
悪魔の巨大なそれに慣れていながら、ファナのそれは、ヒューイの肉棒に絡みつくようにして迎え入れていく。
まだ少し柔らかさのある陰茎を、やわやわと内側へ招き入れ、
暖かな膣壁できゅっと締め付ける。
「(あっ……すごくいい感じ……)」
悪魔の硬く、人間のそれを受け付けない感じのするそれとは違い、
ヒューイのは人間らしく、それでいて……それ以上に、ファナの締め付けを受け入れる。
確かな手応え……ヒューイの肉棒が愉悦に浸る気配をそのものに感じて、
ファナは……しばらく忘れかけていた感覚を思い起こしていた。
「あなたの、すごく……いいね」
「……っ」
その言葉を聞いて、ヒューイは少し表情をゆがめた。
「(ちょっと、意地悪に聞こえたかな?)」
素直な褒め言葉を受け入れてもらえず、ファナは少しすねる。
しかし、彼の表情の意味は……もちろん違っていて。
それに気づかずに、少しでも機嫌を直してもらおうと……抽送に専念する。

悪魔の奇怪な肉棒に刺激を与えるために、ファナはイヤと言うほど、
その凹凸にぴったりと膣壁を合わせたまま上下運動をする技術を磨いていた。
だから、いつものように……
ヒューイの肉棒を……
その鈴口、亀頭、カリ首、裏筋、根っこと……そのすべてにまっちりと絡みつくように、
膣壁で刺激しながら、ヒューイの表情を観察しながら上下する。
「どう、気持ち……いいかな?」
ゆがめていたヒューイの表情が次第にゆるんでいく。
それも仕方ないことだった。
性戯に関しては、ユリアとはとても比べられない。
そんな激しい快楽を与えられてしまっては、ヒューイも自分の理性を保っていられない。
しかし、その人並み外れたテクニックは……
同時に、ファナ自身にも、ヒューイの人並み外れたイチモツを余すところ無く感じさせてしまっていた。
「(すごい……これ、なんか……とても気持ちいい……)」
悪魔の強引に愉悦を与えてくるそれとは違うものの、
逆に、自分の動きに合わせて逐一反応を返してくれるそれは、
その感触を、そして次にどう動こうかと考える楽しみがあって、
気がつくと、動くことに夢中になってしまう。
「はぁ、はぁ……ほら、どうかな、これ? 感じてくれてる?」
「うう、い……いいです、ファナ……」
意地を張っていたヒューイも、次第に彼女の言葉に応えるようになって、
それは、自分が優位に立っている錯覚を起こさせて、
ファナはさらに必死に動いていく。
「はぁ、ふぅ……ほら、こうすると、嫌らしいでしょう?」
ヒューイの見つめる前で、はしたなく膝を開き、
トイレで用を足すような格好をしてみせる。
接合部は二人に丸見えで、
自分の陰裂から、ヒューイのぬらぬら光るものが見え隠れして。
「(……あっ!!)」
その時、気づいてしまった。
自分のそこが、いつも以上に濡れてしまっていることに。
「(ど、ど、どうしてっ!? 何でこんなに!?)」
認めたくはなかったが、そんなのは決まっている。
彼女は気づかないうちに、いつも以上に興奮し、いつも以上に感じてしまっていたのだ。
そして、このとき一瞬パニックを起こしてしまったことが、
彼女の緊張を一瞬途切れさせてしまったことが、
取り返しの付かない事態に彼女を突き落としていく。

ずぼっ!!
「あっ……あはぁっ……!!」
ファナの緊張がゆるんだ一瞬、ヒューイの亀頭が、彼女の子宮口を捉え、貫いた。
ファナは、悪魔に、もちろん……子宮の隅々まで犯し抜かれている。
だから、その口を自在に操ることが出来るとは言え……
ゆるめれば、強要されるまでもなく、悪魔の大きな亀頭すら迎え入れることが出来るようになっていた。
しかし、普通は、それは……ファナの劣勢を意味しない。
むしろ……
「うわっ……そ、それっ……気持ちよすぎですっ!! ファナさんっ!!」
亀頭を子宮にくわえ込まれ、そのあまり鍛えていないカリ首を、
悪魔の、悪魔的いぼいぼを丁寧に刺激する為に鍛え上げた子宮頸部は、膣の締め付け以上に強烈な刺激を与え……
さらに、ペニスに集まった血液を強制的に亀頭に集めて、
ヒューイの感覚をより鋭くしていく。
「(あはぁっ……すごい、可愛い……)」
ファナさえ、自分の体に起きつつある異変を忘れ、ただただ、ヒューイの忘我の表情をひたすら楽しむ。
何しろ、今まで、人間相手に使う機会が一度もなかったテクニックなのだ。
どれほど気持ちよくなってくれるのだろう?
どれほど気持ちよくできるのだろう?
どれほど……熱くなるのだろう?
それと同時に、ファナ自身……すでに悪魔と交わってる時より、胸が高鳴ってることも気づかずに、
その熱い陰茎をひたすら子宮口で擦り立てる。
だから、ヒューイにはたまったものではなかった。

「あ、で……出そうです、ファナさんっ」
あまりに隠微なファナの痴態に、あまりに強烈な攻撃に……ヒューイは辛抱たまらずに射精感を募らせていた。
「あ、え……きゃっ、きゃあああっ!!」
どくんっ!!
そう、肉棒から咆哮のような……脈動音を聞き、思わず膝がきゅっと締まってしまう。
体の芯の感覚に集中すると、奥深く突き入れられたままの亀頭から、
激しい勢いで精液がぶちまけられ、子宮内を遠慮無く蹂躙していくのが感じられる。
「あっ、ふっ……すごい、子宮(なか)に……奥に熱いのが、当たってる……」
ファナは、悪魔との経験のせいで、
感覚が鈍いはずの子宮内でも、精液の動きが解るようになっていた。
そして、ヒューイの精液は、悪魔のそれに負けない勢いで彼女の内臓(うちがわ)を侵食していく。
やがて、溢れる精液に押されるかのように、亀頭が子宮口から押し出され。
(あっ……)
その熱い、心地良い肉棒が離れるのを寂しく思っていると。
子宮口にキスを求めるように、陰茎がまだ中でびくびく震えるのが分かった。
「あふっ……ああ、すごい、まだ……硬いんだね……」
もちろん、彼女はヒューイを破滅させるつもりで、
だから、硬い限りは遠慮無しに刺激を続けるつもりであったのだが……
「(すごい……熱い、さっきより硬くて……)」
錯覚だろうか?
精液のせいでぬらぬら……と感触の変わった摩擦をするそれは、
熱く、硬く、彼女の膣壁を刺激してくる。
いや、動いているのは彼女の方だが。
でも、
「(どうしよう……止まらない、止められないよ……)」
主導権を握っているのは自分のはずなのに。
でも、冷静さを取り戻そうと腰を止めようと思っても、
でも、彼を刺激し続けて、追い詰めなければいけない……強迫観念もあって、
止めるに止められない。
いや、本当は気づきたくないだけで……彼のイチモツに夢中になりつつあったのだが。
「ああっ、なんで……何でこんな気持ちいいのっ! ああっ!!」
まだ、幼さを残している彼に、こんな容赦ない責め苦を強いてはダメだ――
そう思うのに、止まらない。
止められない。
いや、そんなのは建前だ。自分は彼を破滅させるためにこうして交わっているのだから。
だけど、そんな言い訳でもしないと、もう自分を抑えられない……
いや、そんなことすら全く無意味になっていて。
そう、もうすでに、自分のわがままで、
自分の欲望で、
自分が感じたいから、
自分がイキたいから……止まらない。
気持ちよくて。
膣の中がとろけるようで、
子宮口が歓喜してペニスにまとわりつくように、必死に刺激を求めて、
一瞬でも止まったら……気が狂いそうで!
「(あれ、私……夢中になっちゃって……るっ!?)」
そう、自覚したのは……とっくに戻れない所まで逝き詰めた後だった。

「ああっ! イッちゃう、だめ、ああああああっ!!」
ファナはそう叫び……精一杯背筋を反らせて、気をやっていた。
びくびくと震える、全身の筋肉。
そして、乳首も、クリトリスも勃起しきっていて……
もう、神経がむき出しになったような感覚だった。
頭の中が白くなり、意識が遠のき、
そして、力なくヒューイの上に突っ伏す。
しかし、彼がそんな激しい動きにあえぎ、身じろぐと、
彼の陰毛がクリトリスを刺激し、
彼の乳首が勃起した乳首を刺激して、
電気ショックに覚醒したかのように跳ね起きる。
そして……容赦なく襲いかかる快楽。
「あふっ、あああっ、だめ、そんなに……激しくしないでっ!!」
「ファ、ファナさん……」
しかし、動いているのはファナ自身であった。
痙攣して思い通りにならない内股の筋肉は不規則にファナの腰を上下左右に揺すり、
そして痙攣する膣壁は、ヒューイの肉棒をこの上なく刺激すると同時に、
ファナのGスポットを容赦なく責め立てていた。
「あぐっ、あふ……うっ、ぐ、ああっ、あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ!!」
過呼吸になり、視界が明滅する。
それでも、すんでの所で意識は繋がれ……快楽地獄が続いていく。
「(こ、これ……なんなのっ!? こんな、こんな……)」
こんな激しい快楽を感じたことがあっただろうか?
人間とのセックスで、
いや、悪魔と重ねた性交ですら。

彼のセックスは、追い詰められてしまえば、簡単に意識を刈り取られてしまう。
しかし、この子のセックスは……
この、可愛らしく憎らしい陰茎は、自分を感じさせつつ、
そして解放してくれない。
もしかして、自分のやましい心を見抜いていたのだろうか?
彼を破滅させようだなんて言う、醜い心を。
「あ゛あ゛っ!! 許して、ヒューイっ! 私が……私が悪かったのっ!!」
懺悔しながら……彼女は腰の動きを止めない。
「私が、感じさせて……壊れるくらいいっぱい感じさせようなんて思ってたからっ!!」
いや止まらない。
体も、心も、じっと出来なくて……
いろんな物をはき出して。
「ううっ、ファナさん、落ち着いっ……ああっ!!」
「だから、だから、お願い……感じさせてっ……私を、壊してっ!!」
どくん!
ヒューイも、ファナを止めるだけの余裕はなく、
そして繰り返される射精はファナの膣を、子宮を、熱く灼いていく。
「あぐっ、熱い……ああっ、何でこんなに……ううっ……」
ぐちゃらっ、ぐちゃっ、ねちゃああっ!!
ファナの膣口の立てる音は、もう淫靡を通り越して下品ですらあった。
でも、止まらない。
誰も止められない。
「いひっ、ぬはぁっ!! あぐはっ、ああっ……かはっ! げほっ、ごほっ……あああっ!!」
よだれが、呼吸を求める喉に詰まり、鼻水を垂らしながら……
それでも、二人の行為はやまない。
「(あ、気持ちいい……
 本当の気持ちいいって……このことだったんだ……)」
酸素の供給が不足しつつある彼女の脳内で、
単純化した思考は……やがてそこに行き着き、
後はもう、快楽を求めるだけの獣になりはててしまっていた。

「いひっ……ひっ……じゅるっ、ヒューヒっ……ひもひひいよほ……ω」
「ファナ、さん……」
ヒューイを逃すまいとするかのように、覆い被さり、口づけを求める。
いや、すでに……彼女は動く力を失い、重なることしかできない。
腰以外は。
ただただ、ヒューイの口を吸い、その体温を感じながら、
ひたすら、ひたすら、腰を振り続ける。
すでに膣道は精液で溢れ、子宮も、おそらくは……卵管すら蹂躙され、
ヒューイの亀頭に掻きだされ、獣臭い匂いをまき散らせている。
いくら妊娠を求めるにしても、これ以上の行為は無意味だろう。
それでも、彼女は腰を振るのをやめない。
そこに、彼の、ヒューイの熱い……硬さを失わないペニスがあるから。
まだ、熱くて、触れてるだけで悦びを感じる液体をはき出し続けてくれるから。
すでにヒューイの体を気遣うことも、自分の体を気遣うことも、
自分がここにいる意味を顧みることもなく、
無心に、腰の動くがままに任せることしかできない。
そう、彼女は……
自分自身を破滅させてしまっていたのだ。

……………………………………

「遅いな、ファナのやつ。苦戦してるのか?」
悪魔は、苦笑いをしながら……ヒューイの家の前に立っていた。
吉報を待っていたのに、なかなか戻らないので……
しびれを切らせてきたのだ。
何せ、もう夜中の三時。
日が明けてしまえば目立ってしまうし、彼自身太陽光線はかなり苦手としたので、
仕方なくこの時間に来たのだ。
「非常識というか、警戒されるだろうな」
いや、それは無いはずだった。
たぶん、ヒューイを落とした後、疲れて寝入ったのがオチだろう。
なら、叱って、罰として一晩中快楽で責めさいなむのもいいだろう。
そんなことを考えながら……
コンコン、
とノックした。
「は、はい……」
こんな時間なのに、間髪入れずに男の声で返事があった。
すこし、胸騒ぎがする。
しかし、そんな悪い予想は、あり得るはずがないのだ。
「どなたですか、こんな時間に……」
カチャ、とドアが開き、少年が顔を覗かせる。
「あ、ああ……夜分遅く済まない。ここに……女の子が来なかったかい? ファナという……」
「えっ……」
いぶかしむ表情。
しかし……悪魔はその前に、少年の下半身から獣じみたにおいがすることに気づいていた。
「僕は、彼女の連れなんだよ。行き違いになってしまってねぇ……」
「あ、お連れさんなんですか? 良かった……」
彼は、ほっとした表情を見せる。
「(なんだ、こいつは……!?)」
悪い予想は消えないどころか、悪魔の中でどんどん大きく膨らんでいく。
「あ、どうぞ。あがってください」
「ん? いいのかい?」
悪魔は、人間の家には、その主の許可無く入ることが出来ない。
だから、思わず聞き返してしまう。
「ええ、ファナが、ちょっと……」

果たして。
彼の予想は、もっとも悪い形で当たってしまった。
いや、そこにあるのは、その予想を明らかに斜め上に超えていた。
「ヒューイぃっ……」
居間には、ファナと……もう一人、人間の女が裸のまま……ヒューイを求めていた。
股間を、白く汚したまま……
「ファナ、これは……どういう……っ!!」
怒りに、彼はファナに掴みかかりかけた。
しかし、すんでの所で思いとどまる。
悪魔が、人間どもの前で取り乱すわけにはいかなかったから。
でも、ファナは、目の前にいるご主人様の顔を認識していなかった。
「ヒューイの、熱いおちんちん……欲しいのぉ……」
あの、人間を簡単に手玉に取るファナが、
どうやったら、この短時間に、ここまで壊れてしまうのだろうか?
「ごめんなさい。彼女が誘ってくるので、つい……断り切れなくて……」
だと言うのに、その少年はばつ悪そうにそんな脳天気な申し開きをする。
「お、おまえ……っ」
「ですから、彼女の正気を取り戻してもらえると……」
さすがの悪魔も堪忍袋の緒が切れた。
ばんっ!!
「ぐはっ!!」
気あたりで、ヒューイは壁にしたたかに身体を打ち付けられていた。
「人間風情がっ!! 悪魔の、
 本当の実力というものを思い知らせてやるっ!!」

まるで、どこぞの格闘家のように彼の衣服はちぎれ飛び、
一瞬にして裸体を顕わにしていた。
股間には……人間離れした肉棒がそそり立っている。
「ひっ……!!」
そんなものを見たことがないヒューイは、恐怖で縮み上がってしまう。
「これで、目を覚ませてやるぞ、ファナ。そうしたら、帰ってお仕置きだっ!!」
力なく腰をくねらせるファナを掴み上げ、
自分のイチモツに、
遠慮無しに一気に刺し貫く。
ずぶぉぉぉっ!!
そんな効果音が聞こえるくらいに、下腹部に亀頭の先端がふくれて見えるくらいに深々と。
しかし……
「ああっ、何……これ、こんなんじゃないのぉっ……」
「……なに?」
さっきまでの……ヒューイを縮み込ませていた気勢が一瞬で消し飛ぶ。
「こんな、硬いだけで、冷たくて、痛くて、感じないへっぽこはイヤなのぉっ」
「な、ななな、なにを……」
何を言われたか解らない……解りたくない悪魔はパニックに陥る。
「ヒューイのがいいっ! ヒューイの、
 熱くて、太くて、ぴゅぴゅってしてくれて……優しく感じさせてくれるのがぁっ」
刺し貫かれたまま、ヒューイに色目を流す。
「うっ、うおおおおおっ、ファナっ! 目を覚ませ、ファナっ!!」
もうどうしていいか解らずに、必死にファナを上下に揺する。
しかし、ファナの膣は愛液を発せずに……
悪魔のデコボコの激しいイチモツは、潤滑油を失い彼女の柔らかい膣壁にめりり、と突き刺さる。
「痛いっ、痛ぁいっ……!! 最低よ、このチンポっ!!」
「なっ!! ふぁ、ファナっ!!」
しかし、そうなっては……すでに彼のプライドを回復する手段は残っていなかった。
悪魔の悪魔的なサイズを誇ったイチモツはみるみるしおれていき……
解放されたファナは、床に崩れ落ちた。

「ファナっ! 大丈夫?」
心配して駆け寄るヒューイに、ファナは……これ見よがしに、しなを作って絡みつく。
「ねえ、怖かった。だから……慰めてω」
「ファナ……」
少し困った表情のヒューイだったが、その股間は回復していた。
ズボンを手早く脱がせ、ファナは、率先して腰を合わせる。
「あん、ヒューイっ! いいよ、これ……これが一番気持ちいいのっ!!」
「うう、ファナ……今日、もう何回目だよ……」
ヒューイの記憶が確かなら、もうすでに7回射精したし、
ファナは20回以上達していたはずだった。
もちろん、ファナはそんな記憶は定かではなく。
「いいっ、イきそう……ああ、ヒューイっ!!」
快楽をむさぼる二人の横で、立ち尽くしていた悪魔は、
そのプライドを完膚無きまでに砕かれた悪魔は、
その魔力を失い石化していた。
そして、東の空から昇る太陽の光が窓の隙間から差し込み、
それに当てられた彼は、音もなく灰と化し、
ファナの嬌声を聞きながら、
空気と同化していった。

(続く)
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